小説公募賞のご紹介 ~日本ホラー小説大賞~







日本には、『東海道四谷怪談』など、
古くから怪談話が語り継がれてきた歴史がある。


しかし、それらは小説の世界においても、映像の世界においても、
添え物の作品の様に扱われ、主流作品として評価されることは、
それほど多くなかった。


こうした状況の中、1994年に角川書店とフジテレビが、


「同じ時代を生きている全ての読者と、恐怖を通じて、
 人間の闇と光を描いていこうとする才能豊かな書き手のために」


創設したのが、『日本ホラー小説大賞』である。


映画化やテレビドラマ化された作品も多くあり、
代表的な出身作家には、



・坂東眞砂子
・瀬名秀明
・貴志祐介
・岩井志麻子
・真藤順丈



などがいる。


かつては長編賞、短編賞が設けられていたが、現在では、
長編賞の他に読者賞が設けられているのが、1つの特徴である。


大賞作品は、角川書店から刊行され、
読者賞は角川ホラー文庫から刊行される。


よく噂になるのは、一年おきにしか大賞を出さないということだが、
そう言われても仕方のない状況が、過去の歴史からも読みとれる。


しかし、ホラー小説のみを募集しているコンクールは、
ほぼこれだけと言ってもよく、比較的安価で映像化しやすい
ジャンルであることから、ミステリ分野のコンクールとしては、
毎年多くの応募がある。


現在は、ひと頃盛り上がったホラーブームも沈静化している状況だが、
現場の製作陣は、人気アイドルのAKB48のメンバーを主演に持ってくるなど、
努力をし、ジャンルとしての、ホラーの灯を絶やさずに活動している。


大ヒット作が最近少ないとはいえ、ホラー作品は、
小説・映像問わず、依然、根強い人気を誇っている。


ホラー作品と言うのは、決してショッキングさだけを、
売り物にしているわけではない。


ショッキングなことを起こす人間の恐ろしさ、怖さ、哀しみが、
人々の共感を得るのだ。


単なる恐怖に留まらず、人間の奥底に迫った、ホラー小説の登場に期待したい。






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